媒介契約の種類と選び方。専任・専属専任・一般、どれがいいか【現役宅建士が解説】

※この記事は、不動産業界で20年以上現場に立ち続けている現役宅建士が書いています。

「どの媒介契約を選べばいいかわからない」という声をよく聞きます。媒介契約の種類によって、売却活動の進め方が大きく変わります。それぞれの特徴と選び方を正直にお伝えします。

媒介契約とは何か

媒介契約とは、不動産会社に売却活動を依頼するための契約です。売却を決めたら、必ずこの契約を結ぶことになります。

※媒介:売主と買主の間に立って取引を仲立ちすること。

3種類の媒介契約

専属専任媒介契約
1社だけに売却活動を依頼する契約です。売主は他の不動産会社に依頼できません。また、自分で買主を見つけた場合も、必ずその不動産会社を通さなければなりません。不動産会社は1週間に1回以上の活動報告義務があり、レインズへの登録は5日以内に必要です。

専任媒介契約
1社だけに売却活動を依頼する契約ですが、自分で買主を見つけた場合は直接取引できます。不動産会社は2週間に1回以上の活動報告義務があり、レインズへの登録は7日以内に必要です。

一般媒介契約
複数の不動産会社に同時に依頼できる契約です。活動報告の義務はなく、レインズへの登録義務もありません。自分で買主を見つけた場合も直接取引できます。

それぞれのメリット・デメリット

専属専任媒介のメリット
不動産会社が積極的に動く可能性が高い。報告頻度が高く、活動状況を把握しやすい。

専属専任媒介のデメリット
1社に全てを任せるため、囲い込みのリスクが最も高い。他社経由の買主を逃す可能性がある。

専任媒介のメリット
1社に集中して動いてもらえる。自分で買主を見つけた場合は手数料を節約できる。

専任媒介のデメリット
専属専任より報告頻度が低い。囲い込みのリスクは残る。

一般媒介のメリット
複数社が競争して動くため、囲い込みのリスクが下がる。より多くの買主候補にアプローチできる。

一般媒介のデメリット
各社の力が分散し、積極的に動いてもらいにくい。管理が煩雑になる。レインズに登録されないため、情報が広がりにくい場合がある。

どれを選ぶべきか

正直に言います。信頼できる不動産会社が見つかっているなら専任媒介、まだ信頼できる会社が見つかっていないなら一般媒介から始めることをおすすめします。

専属専任媒介は不動産会社への拘束力が最も強く、囲い込みのリスクも最も高いため、よほど信頼できる担当者でない限り慎重に検討してください。

どの契約を選ぶ場合も、契約書の内容をしっかり読み、不明な点はAIに説明を求めるなどして納得した上でサインしてください。

まとめ

媒介契約は売却活動の土台です。種類によって不動産会社の動き方が変わります。契約前に必ず内容を確認し、自分の状況に合った契約を選んでください。


この記事を書いた人:不動産業界で20年以上、今も現場に立ち続けている現役宅建士。宅建士(宅地建物取引士)は国家資格であり、重要事項の説明・契約書への記名押印は宅建士にしかできません。車の運転に免許が必要なように、不動産取引には宅建士が必要です。担当者が宅建士かどうかを、必ず確認してください。

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