内覧で差がつく。売主が当日やるべきこと・やってはいけないこと【現役宅建士が解説】

売却の基礎知識

内覧は、買主が「この家を買うかどうか」を判断する最も重要な場面です。同じ物件でも、売主の対応ひとつで印象が大きく変わります。20年以上の現場経験から、内覧当日にやるべきこととやってはいけないことをお伝えします。

内覧前にやること

徹底的に掃除する
水回り(キッチン・浴室・トイレ・洗面台)は特に重点的に掃除してください。買主は水回りを最も気にします。カビ・水垢・油汚れは印象を大きく下げます。

においを消す
ペット・タバコ・料理のにおいは売主本人が気づきにくいものです。内覧前日から換気を徹底し、当日も窓を開けて空気を入れ替えてください。消臭剤の使いすぎは逆効果になることがあります。

不要なものを片付ける
荷物が多いと部屋が狭く見えます。押し入れ・クローゼットの中も見られます。できる限りすっきりした状態にしておきましょう。

明るくする
カーテンを開け、全ての照明をつけておきましょう。明るい部屋は広く見えます。電球が切れている箇所は必ず交換しておいてください。

内覧当日にやること

笑顔で迎える
家の第一印象は売主の表情で決まることがあります。緊張せず、自然な笑顔で迎えてください。

聞かれたことに正直に答える
「雨漏りはありますか」「近隣トラブルはありますか」など、買主から質問されることがあります。知っていることは正直に答えてください。後から問題が発覚した場合、契約不適合責任を問われるリスクがあります。

※契約不適合責任:売買契約後に物件の欠陥が発覚した場合、売主が負う責任のこと。

この家の良さを自然に伝える
「日当たりが良くて朝が気持ちいい」「近所のスーパーが便利」など、住んでいた人だからこそわかる良さを自然に伝えてください。カタログには載らない情報が、買主の背中を押すことがあります。

内覧当日にやってはいけないこと

値段交渉の話をする
価格に関する話は不動産会社に任せてください。売主が直接「いくらなら売る」と言ってしまうと、交渉が不利になることがあります。

過度なアピールをする
「絶対にお得な物件です」「早く決めないと他の人が買います」などの言葉は逆効果です。買主はプレッシャーを感じると冷静に判断できなくなり、後からクレームになることがあります。

その場で契約の話を進める
内覧当日に「買います」という話になっても、その場で契約の話を進めてはいけません。必ず不動産会社を通してください。

まとめ

内覧は「見せる」だけでなく「伝える」場です。掃除・におい・明るさで第一印象を整え、正直な対応と自然なアピールで買主の心を動かしてください。売主の誠実な姿勢が、買主の信頼につながります。


この記事を書いた人

不動産業界で20年以上、今も現場に立ち続けている現役宅建士。宅建士(宅地建物取引士)は国家資格であり、重要事項の説明・契約書への記名押印は宅建士にしかできません。

不動産取引では、物件の法的・心理的な問題点や契約上のリスクを正確に把握することが非常に重要です。宅建士はそのための専門知識と法的責任を持っています。一方、宅建士が関与しない、営業が説明を行い、宅建士が重要事項説明書だけを読み上げるような取引では、重要な告知漏れや契約内容の不備が生じやすく、後からトラブルになっても法的な保護を受けにくいケースがあります。

なお、資格の名称を名乗るだけで免許を持たない悪質なケースや免許貸しのような法令順守をしていない会社もあります。会社のホームページで宅建士が在籍しているか、顔写真付きで掲示されているかなどを確認することが、ご自身と家族を守るためにも必要であると考えます。

現役宅建士
アバター画像

不動産業界20年超。現役宅建士として、数百件の売買に携わってきました。

「もう少し早く知っていれば」——そんな言葉を、売主からも買主からも何度も聞いてきました。長年の経験で確信していることがあります。それは「ほんの少しの知識の差が、取引の明暗を分ける」ということ。

難しい専門知識は必要ありません。わずかなポイントを押さえるだけで、誰でも安心して納得のいく取引ができます。

売るときも買うときも、損をする人を減らしたい。その思いで、業界の内側から正直な情報を発信しています。このサイトが、あなたにとっての「気づき」と「安心」になれば嬉しいです。

不動産ナビゲーター|現役宅建士をフォローする
売却の基礎知識
不動産の歩き方 AI相談
現役宅建士監修
🏠
ここは、不動産会社に聞きにくいことを聞く場所です。

回答するのはAIですが、現役宅建士が監修しています。営業の連絡は来ませんし、入力内容が外部に渡ることもありません。

例)「囲い込みされていないか心配」「レインズに登録されているか確認したい」「担当者が信用できない」
タイトルとURLをコピーしました