住みながら売る?空けてから売る?どちらが得か【現役宅建士が解説】

売却の基礎知識

「売却活動中は住み続けていいの?」「空けてから売った方が高く売れる?」。マイホームの売却を考えたとき、多くの方が迷うポイントです。どちらにもメリット・デメリットがあります。正直にお伝えします。

住みながら売る(居住中売却)のメリット・デメリット

メリット
引っ越し費用・仮住まいの費用がかからない。住宅ローンが残っている場合、売却益で返済できるため二重払いにならない。生活感があることで、買主が暮らしのイメージを持ちやすい場合がある。

デメリット
内覧のたびに部屋を片付ける必要がある。買主が来るタイミングを調整しなければならない。生活感が出すぎると、買主に悪い印象を与えることがある。プライバシーの確保が難しい。

空けてから売る(空室売却)のメリット・デメリット

メリット
いつでも内覧できるため、買主を逃しにくい。部屋をきれいな状態で見せやすい。買主が自由にイメージを膨らませやすい。

デメリット
仮住まいの費用がかかる。売却が長引いた場合、二重の住居費が発生する。空室は管理が必要で、劣化が進みやすい場合がある。

どちらが高く売れるか

結論から言うと、どちらが高く売れるかは一概には言えません。

重要なのは価格よりも「内覧のしやすさ」です。買主が見たいと思ったときにすぐ内覧できる物件は、売れるスピードが上がります。売れるスピードが上がると値下げ交渉をされにくくなります。

その意味では、内覧対応の柔軟性が高い空室売却の方が有利な面があります。

居住中売却を成功させるコツ

住みながら売る場合は以下の点を意識してください。

内覧前の準備を徹底する
水回りの掃除・不要な荷物の片付け・においの除去を習慣にしてください。内覧の連絡が来てから慌てないように、常に見せられる状態を維持することが理想です。

内覧の受け入れ時間を広げる
平日・休日問わず、できるだけ多くの時間帯に対応できるようにしてください。「土日しか対応できない」という物件は内覧機会が減ります。

売主は内覧中その場にいるべきか
これはケースバイケースです。売主がいることで安心感を与える場合もあれば、買主が自由に見られなくなる場合もあります。担当者と相談して判断してください。

住み替えの場合の注意点

新しい家を先に購入してから売る「買い先行」と、先に売ってから新しい家を探す「売り先行」があります。資金計画に大きく影響するため、どちらにするかは慎重に検討してください。

一般的に資金面では売り先行の方が安全です。ただし仮住まいが必要になる点を考慮してください。

まとめ

住みながら売るか空けてから売るかは、家族の状況・資金計画・物件の条件によって変わります。どちらが正解ということはありません。担当者とよく相談した上で、自分の状況に合った方法を選んでください。


この記事を書いた人

不動産業界で20年以上、今も現場に立ち続けている現役宅建士。宅建士(宅地建物取引士)は国家資格であり、重要事項の説明・契約書への記名押印は宅建士にしかできません。

不動産取引では、物件の法的・心理的な問題点や契約上のリスクを正確に把握することが非常に重要です。宅建士はそのための専門知識と法的責任を持っています。一方、宅建士が関与しない、営業が説明を行い、宅建士が重要事項説明書だけを読み上げるような取引では、重要な告知漏れや契約内容の不備が生じやすく、後からトラブルになっても法的な保護を受けにくいケースがあります。

なお、資格の名称を名乗るだけで免許を持たない悪質なケースや免許貸しのような法令順守をしていない会社もあります。会社のホームページで宅建士が在籍しているか、顔写真付きで掲示されているかなどを確認することが、ご自身と家族を守るためにも必要であると考えます。

現役宅建士
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不動産業界20年超。現役宅建士として、数百件の売買に携わってきました。

「もう少し早く知っていれば」——そんな言葉を、売主からも買主からも何度も聞いてきました。長年の経験で確信していることがあります。それは「ほんの少しの知識の差が、取引の明暗を分ける」ということ。

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