不動産売却の引き渡し当日に何が起きるのか。流れと準備すること【現役宅建士が解説】

※この記事は、不動産業界で20年以上現場に立ち続けている現役宅建士が書いています。

売買契約が終わり、いよいよ引き渡し当日。この日に何が起きるのかを事前に知っておくことで、当日慌てずに対応できます。引き渡し当日の流れと準備すべきことをお伝えします。

引き渡し当日の流れ

引き渡しは通常、銀行またはその場で行われます。所要時間は1〜2時間程度です。

① 残代金の受け取り
買主から残代金が振り込まれます。手付金を除いた残りの金額です。入金を確認してから次のステップに進みます。

② 住宅ローンの返済
ローンが残っている場合、受け取った残代金でその場で返済します。金融機関の担当者が同席することが多いです。

③ 抵当権抹消登記
住宅ローンを完済したら、物件にかかっていた抵当権を抹消する登記手続きを行います。司法書士が手続きします。

④ 所有権移転登記
物件の所有権が売主から買主に移転する登記手続きを行います。こちらも司法書士が手続きします。

⑤ 鍵の引き渡し
全ての手続きが完了したら、鍵を買主に渡します。これで売却完了です。

⑥ 仲介手数料の支払い
残りの仲介手数料(契約時に半額支払っている場合)をこのタイミングで支払います。

引き渡し当日までに準備するもの

書類関係
登記済権利証(または登記識別情報)・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)・実印・固定資産税納税通知書・マンションの場合は管理規約・議事録など

物件関係
全ての鍵(玄関・郵便受け・駐車場など)・設備の取扱説明書・保証書・リフォームや修繕の記録

その他
引っ越しの完了・電気・ガス・水道などの解約または名義変更手続き

引き渡し当日の注意点

物件は空の状態にしておく
引き渡し当日までに全ての荷物を搬出してください。残置物があると買主とのトラブルになります。

設備の動作確認をしておく
引き渡し前に設備が正常に動作しているか確認してください。引き渡し後に「エアコンが壊れていた」などのトラブルになることがあります。

固定資産税の日割り精算
引き渡し日以降の固定資産税は買主が負担します。引き渡し日をもとに日割り計算して精算します。金額は事前に確認しておいてください。

マンションの場合は管理費・修繕積立金の精算
マンションの場合、管理費・修繕積立金も日割りで精算します。

引き渡し後にやること

確定申告
売却で利益が出た場合、翌年の確定申告が必要です。3,000万円特別控除を使う場合も確定申告が必要です。忘れずに行ってください。

住所変更の手続き
運転免許証・マイナンバーカード・金融機関・保険などの住所変更を速やかに行ってください。

まとめ

引き渡し当日は残代金の受け取り・ローン返済・登記手続き・鍵の引き渡しという流れで進みます。事前に必要書類と物件の準備を整えておくことで、スムーズに完了できます。長い売却活動の締めくくりです。準備を万全にして臨んでください。


この記事を書いた人:不動産業界で20年以上、今も現場に立ち続けている現役宅建士。宅建士(宅地建物取引士)は国家資格であり、重要事項の説明・契約書への記名押印は宅建士にしかできません。車の運転に免許が必要なように、不動産取引には宅建士が必要です。担当者が宅建士かどうかを、必ず確認してください。

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