不動産の売却価格はどう決まるのか。適正価格の見つけ方【現役宅建士が解説】

※この記事は、不動産業界で20年以上現場に立ち続けている現役宅建士が書いています。

「自分の家はいくらで売れるのか」。売却を考えたとき、誰もが最初に気になることです。売却価格の決まり方を知っておくことで、不動産会社の査定額が適正かどうかを自分で判断できるようになります。

売却価格は誰が決めるのか

結論から言うと、売却価格は売主が決めます。不動産会社が決めるのではありません。

不動産会社は「査定額」という形で「この価格なら売れる可能性がある」という目安を提示します。それをもとに、最終的な売り出し価格を決めるのは売主です。

価格を決める3つの要素

① 周辺の成約事例
近隣で実際に売買が成立した物件の価格が、最も重要な参考指標です。同じエリア・同じ広さ・同じ築年数の物件がいくらで売れているかを調べることで、相場がわかります。国土交通省の土地総合情報システムで確認できます。

② 現在の売り出し物件の価格
SUUMOやathomeで近隣の売り出し中物件の価格を確認することも参考になります。ただし売り出し価格は希望価格であり、実際の成約価格より高い場合がほとんどです。

③ 物件の個別条件
築年数・広さ・間取り・駅からの距離・日当たり・リフォーム歴・管理状態などが価格に影響します。同じエリアでも条件によって価格は大きく変わります。

査定額と売り出し価格の違い

査定額:不動産会社が「この価格なら売れる可能性がある」と判断した金額
売り出し価格:実際に市場に出す価格(売主が決める)

売り出し価格は査定額より高く設定することも低く設定することも可能です。ただし高すぎると買主がつかず、低すぎると損をします。

価格設定の考え方

価格設定には2つのアプローチがあります。

早く売りたい場合
相場より少し低めに設定することで、買主がつきやすくなります。時間をかけずに売却できる可能性が上がります。

高く売りたい場合
相場より少し高めに設定して、交渉の余地を残す方法です。ただし売れるまでに時間がかかるリスクがあります。また時間が経つほど「なぜ売れないのか」という印象を買主に与えてしまうことがあります。

価格を下げるタイミング

売り出してから3ヶ月以上内覧がない、または内覧はあるが申し込みにつながらない場合は、価格の見直しを検討するサインです。

ただし値下げは慎重に行ってください。一度下げた価格を上げることは難しく、値下げ幅が大きすぎると「何か問題があるのでは」という印象を与えることがあります。

まとめ

売却価格は周辺の成約事例をもとに、自分の物件の条件を加味して決めます。不動産会社の査定額はあくまで参考です。自分でも相場を調べた上で、納得できる価格を設定してください。


この記事を書いた人:不動産業界で20年以上、今も現場に立ち続けている現役宅建士。宅建士(宅地建物取引士)は国家資格であり、重要事項の説明・契約書への記名押印は宅建士にしかできません。車の運転に免許が必要なように、不動産取引には宅建士が必要です。担当者が宅建士かどうかを、必ず確認してください。

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