不動産会社がなぜ個人情報を欲しがるのか【現役宅建士が解説】

売却の基礎知識

「査定を依頼したら翌日から毎日電話が来た」「一括査定に登録したら10社から連絡が来た」。このような経験をした方は多いと思います。

不動産会社のビジネスモデルを理解する

不動産会社が仲介で得る収入は「仲介手数料」だけです。売買が成立しなければ1円も入りません。つまり、見込み客(売却を検討している人)の情報は会社にとって命綱です。

査定を依頼した人=売却を真剣に考えている人、という方程式が業界内では常識です。だから全力で連絡してきます。

一括査定サイトのビジネスモデル

「無料で複数社に査定依頼できる」サービスをご存知の方も多いと思います。あのサービスがなぜ無料で運営できるかというと、不動産会社があなたの個人情報を「買っている」からです。

一括査定サイトは不動産会社から「リード費用」を受け取っています。あなたが登録した瞬間、あなたの情報が複数の不動産会社に送られ、各社がその情報に対してお金を払う仕組みです。

だから複数社から一斉に連絡が来るのです。

個人情報を渡すことのリスク

個人情報を渡すこと自体は問題ではありません。ただし以下の点は知っておいてください。

連絡が集中する
複数社に渡った場合、電話・メール・郵便が同時期に集中します。仕事中や家族がいる時間帯にかかってくることもあります。

断りにくい状況になる
一度連絡を受けると、断るのに精神的エネルギーが必要になります。「せっかく来てくれたから」という心理が働き、本来必要のない訪問査定に応じてしまうケースもあります。

タイミングを自分でコントロールできなくなる
売却はタイミングが重要です。「まだ検討中」の段階で個人情報を渡すと、自分のペースで考える時間が奪われることがあります。

では、どうすればいいか

売却をまだ真剣に検討していない段階では、個人情報を渡さずに相場を調べることをおすすめします。方法は前の記事をご覧ください。

本当に売却を決めた段階で、自分が信頼できると思った1〜2社に直接連絡する。これが最も自分のペースで進められる方法です。

まとめ

不動産会社が個人情報を欲しがるのは、それがビジネスの根幹だからです。悪意があるわけではありません。ただし、その仕組みを知らずに情報を渡すと、自分のペースを失うリスクがあります。

知った上で、自分のタイミングで動いてください。それがこのサイトの伝えたいことです。



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この記事を書いた人

不動産業界で20年以上、今も現場に立ち続けている現役宅建士。宅建士(宅地建物取引士)は国家資格であり、重要事項の説明・契約書への記名押印は宅建士にしかできません。

不動産取引では、物件の法的・心理的な問題点や契約上のリスクを正確に把握することが非常に重要です。宅建士はそのための専門知識と法的責任を持っています。一方、宅建士が関与しない、営業が説明を行い、宅建士が重要事項説明書だけを読み上げるような取引では、重要な告知漏れや契約内容の不備が生じやすく、後からトラブルになっても法的な保護を受けにくいケースがあります。

なお、資格の名称を名乗るだけで免許を持たない悪質なケースや免許貸しのような法令順守をしていない会社もあります。会社のホームページで宅建士が在籍しているか、顔写真付きで掲示されているかなどを確認することが、ご自身と家族を守るためにも必要であると考えます。

現役宅建士
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不動産業界20年超。現役宅建士として、数百件の売買に携わってきました。

「もう少し早く知っていれば」——そんな言葉を、売主からも買主からも何度も聞いてきました。長年の経験で確信していることがあります。それは「ほんの少しの知識の差が、取引の明暗を分ける」ということ。

難しい専門知識は必要ありません。わずかなポイントを押さえるだけで、誰でも安心して納得のいく取引ができます。

売るときも買うときも、損をする人を減らしたい。その思いで、業界の内側から正直な情報を発信しています。このサイトが、あなたにとっての「気づき」と「安心」になれば嬉しいです。

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