売却を任せた不動産会社に、思っていたような動きが見えない。報告が来ない、内覧が入らない、気づけば値下げの話ばかり——そんなとき、会社を変えるべきなのか、それとももう少し待つべきなのかで迷う方は多いと思います。
判断がむずかしいのは、何を基準にすればいいのかが分からないからです。売却は人生で数回しか経験しないので、いまの状況が普通なのか、そうでないのかを比べる相手がいません。
ただ、宅地建物取引業法は、不動産会社が売主に対して何をしなければならないかを具体的に定めています。報告の頻度、レインズへの登録、契約の有効期間——これらは「感じ方」ではなく、決まった基準があります。
そこで、いまの契約について確かめられることを整理するツールを用意しました。当てはまるものを選んでいくだけです。
このツールが出すもの
- 契約の満了日——専属専任媒介・専任媒介は3か月が上限です。いつまでなのかを計算します。
- 法律で定められた義務が果たされているか——報告の頻度、レインズの登録証明書。条文とあわせて示します。
- 内覧のうち、他社が連れてきたものが何件あるか——売買では買主は他社が連れてくるのが自然です。ここが0件のまま続くときに見ておきたいことがあります。
- 掲載ページが何回見られたか——ポータルサイトの管理画面には閲覧数が出ます。見られているのに内覧が来ないのか、そもそも見られていないのかで、打つ手が変わります。
- いま会社に聞くべきこと——「これを書面でください」と伝える具体的な項目。
入力した内容はどこにも送信されません。すべてお使いのブラウザの中だけで処理されます。
「変えるべきか」を、感情で決めないために
先にお伝えしておきたいことがあります。このツールは「会社を変えましょう」と勧めるものではありません。
不動産会社を変えること自体には、コストがあります。物件情報を一から説明し直し、関係を作り直し、また数か月を使う。変えたほうがよい場面もあれば、変えないほうがよい場面もあります。
大切なのは、変えるかどうかを決める前に、事実を確かめることです。報告が来ていないのは会社の姿勢の問題かもしれませんし、単に担当者が抱えすぎているだけかもしれません。内覧が入らないのは価格の問題かもしれませんし、そもそも情報が買主側に届いていないのかもしれません。原因が違えば、打つ手も変わります。
このツールは、その「確かめる」を助けるためのものです。結果を見たうえで、まず担当者に聞いてみてください。答え方そのものが、いちばんの判断材料になります。
契約は、必ず満了します
もうひとつ、知っておいていただきたいことがあります。
専属専任媒介契約と専任媒介契約の有効期間は、法律で3か月が上限と定められています。そして自動更新は認められていません。更新するには、依頼者からの申出が必要です。
つまり、何もしなければ契約は終わります。「解約」という強い行動をとらなくても、更新しないという選択ができる日が、必ず来るということです。契約書の日付を確認してみてください。
途中で解約する場合にかかる費用については、媒介契約を途中でやめたい。費用を請求されるのか、されないのかにまとめています。
もし、次の会社を探すことになったら
契約を終えて次の会社を探すとき、多くの方が一括査定を使います。複数の会社に一度に届くので、効率はよい仕組みです。
ただし一度出した個人情報を取り消すことは簡単ではありません。申し込んだ瞬間に、複数の会社に住所と連絡先が渡ります。何が起きるのかを知ったうえで、申し込むかどうかを決めてください。
会社を選ぶときに、その会社が過去に行政処分を受けていないかを調べることもできます。全国47都道府県の公表データを会社名で検索できるページを用意しています。
※このツールは、宅地建物取引業法で定められた内容と、公表されている一般的な実務にもとづいて確認すべき点を整理するものです。個別の契約内容や事情によって結論は変わります。最終的な判断はご自身でなさってください。法的な争いになっている場合や、金銭の請求を受けている場合は、弁護士や各都道府県の宅地建物取引業の窓口にご相談ください。